稜線に吹く風のむこうへ

その場所だけにしかない風景と出会うために山へ。写真で綴る山登りの記録と記憶。

富士見台高原 - 紅葉の古道から一面の笹原へ、深秋のんびりハイク

 

日程 : 2019.11.9(土) 日帰り
ルート: 神坂神社 → 萬岳荘 → 富士見台高原 → 神坂神社
天候 : 晴れ 時々 曇り


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会社のなんちゃって登山部で久しぶりに山行を企画。
ほぼ一年ぶりのメンバーもいるので、軽めの選択で阿智の富士見台高原へ。
まあ、今回は「山頂でちょっと豪華にランチしよう!」がメインコンセプトなんで。

富士見台高原は、恵那山の近くに位置する山で、山頂付近は笹原に覆われているのが特徴。
風景だけ楽しむなら、ヘブンスそのはらスキー場のロープウェイがあり、2時間で山頂へ。
また、恵那山に登った時にスタートとした神坂峠まで車で上がれば、ここからだと1時間。

さすがにそれでは…、
ということで、一応しっかり麓から歩こうとなり、神坂神社が今回のスタート。

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7:30 神坂神社(登山開始)
神坂神社の駐車場にはそこそこの台数が停まっていた。
下から歩く人はそんなにいないと思っていたが、すでに数グループが登っているようで、予想よりも人気のコースみたい。

191109 富士見台高原 (2)

今回は山ランチのために、ザックにバゲットを差していく(笑)

191109 富士見台高原 (1)

優しい朝の木洩れ日の中、歴史を感じる神社でお参りをして、いざ出発。

191109 富士見台高原 (3)

神社脇のスタート地点に「古代東山道」という標識。
古代東山道奈良時代から平安時代に整備された道で、近畿から東北まで続いてたらしい。
スケールが大きすぎ。
神坂峠は東山道最大の難所であったとも言われ、今回のコースはその名残をたどるようだ。

191109 富士見台高原 (4)

少し登るとすぐに車道に出て、カラマツコースとブナコースを選択することになる。
登りは前者を使う。

191109 富士見台高原 (5)

登り始めは少しきつい斜度のスギ林。
しかし、ひと登りすると広葉樹に変わり、なかなかいい感じの紅葉が登場した。

191109 富士見台高原 (6)

朝の陽のおかげもあって、温かな色合いの紅葉の林が広がっている。

191109 富士見台高原 (7)

見上げた先にモザイク模様の秋色。

191109 富士見台高原 (8)

なんだか色んな色の紅葉が降って来る感じ。
事前にちゃんと調べていなかったが、ちょうど見頃だろう。
これは予想外で嬉しい誤算だった。

191109 富士見台高原 (9)

歩く人はなく、静かな深秋の山歩き。

191109 富士見台高原 (10)

ひと際、色鮮やかなモミジの門をくぐって。

191109 富士見台高原 (11)

この透けるような秋色が堪らなく好き。

191109 富士見台高原 (12)

勾配がきつい区間を抜けると、広葉樹からカラマツ中心の植生に変わって来る。

191109 富士見台高原 (13)

歩きはじめから1時間少しでブナコースと合流。
そこから見えた眺望。
カラマツ黄葉のラインがくっきり分かれていて、ちょっと不思議な風景だった。

191109 富士見台高原 (14)

クマザサの緑色と紅葉、黄葉のコントラストがいい。

191109 富士見台高原 (15)

やがてカラマツの森に突入。
ここからは空に伸びるような黄金色の木々を見上げながら進む。

191109 富士見台高原 (16)

キラキラと輝くような色彩の中、歩くのは気持ちが良すぎる。
タイミングがばっちりの時に来れたようだ。

191109 富士見台高原 (17)

整然と立ち並ぶカラマツはなんともフォトジェニック。

191109 富士見台高原 (18)

カラマツ林を抜けて、再び広葉樹の森。
ここまで登って来ると紅葉は終盤だったが、晩秋の装いがこれまたいい。

191109 富士見台高原 (19)

秋晴れの空が高い。
このあたりから萬岳荘まではほとんど平らな道のりで、のんびりハイキング気分。

191109 富士見台高原 (20)

突如現れる「牛集牧柵」。
用途はわからないけど、こんな山の上で牛を育てていたのだろうか?

191109 富士見台高原 (21)

ちょっと画になる立ち枯れの木。

191109 富士見台高原 (22)

9:30 萬岳荘
スタートから2時間で萬岳荘に到着。
何気にここは車道が通じているので、ガッカリしてはいけない。
ロープウェイや神坂峠から来た人たちもいて、一気に賑やかになる。

191109 富士見台高原 (24)

ここから富士見台高原の山頂までは、もうひと登り。
周囲は笹原中心の風景に様変わりする。

191109 富士見台高原 (26)

山頂に続く稜線ぽいところに出た。
以前、冬に来た時は風がめちゃくちゃ強かった記憶があるけど、今日は穏やかそのもの。

191109 富士見台高原 (27)

緩やかに風が吹くと、音を立てて揺れる笹の海。

191109 富士見台高原 (28)

振り返れば、平らな恵那山が大きくそこにあった。
逆光の笹原はキラキラと輝くようで、これも好きな風景のひとつだ。

191109 富士見台高原 (29)

中央アルプス方面は上部を雲が覆っていて、残念ながら見ることができず。

191109 富士見台高原 (30)

さほど厳しくない坂を登り切り、最後は原を貫く気持ちのいいプロムナード。

191109 富士見台高原 (32)

南アルプスも天気が良すぎるせいか霞んでしまって、残念な結果…。
でも、笹原が本当にきれい。

191109 富士見台高原 (33)

たいした傾斜ではないが、これが最後の登り。

191109 富士見台高原 (34)

10:00 富士見台高原・山頂
スタートから2時間半で富士見台高原の山頂に到着。
山頂標識に特別感はないが…。

191109 富士見台高原 (36)

さっそく今回の山行のメイン行事?山ランチに取り掛かる。
これは後輩作の魚介系アヒージョ。
ミニトマトを入れることを勧めておいたけど、やっぱり正解だった。

191109 富士見台高原 (37)

バゲットが進んで、いくらでも食べられそう。

191109 富士見台高原 (38)

僕はクラムチャウダーを作ったが、写真映えはイマイチなので載せないでおく(苦笑)
市販の缶詰に牛乳を入れただけだったが、味は確かだった。

そして、もう一品。
じゃがりこマッシュに焼いたベーコン混ぜて、明太子ペーストを添えて。

191109 富士見台高原 (41)

これもバゲットと相性抜群だった。
いや、もうお腹いっぱいで下山が少し心配になってきた…。

191109 富士見台高原 (42)

食後に周囲の眺望を。
笹原の先にどっしりと構える恵那山の山容。

191109 富士見台高原 (35)

北側は御嶽山が大きく見えるはずだが、雲が覆ってしまっていた。
霞みの奥に、かすかに乗鞍岳穂高連峰が見えたが、写真では厳しいか。

191109 富士見台高原 (43)

中津川の街を見下ろして。

191109 富士見台高原 (45)

小高いピークが神坂山だと思う。
帰りはあっちを歩いてみる。

191109 富士見台高原 (46)

思いっきり逆光だけど、笹原とカラマツ黄葉のコンビネーションがいい感じ。

191109 富士見台高原 (47)

南アルプスは稜線に沿って雲が出ていた。

191109 富士見台高原 (48)

恵那山を正面に見ながら下山開始。
神坂小屋のところから地図にはない細道に入って行く。

191109 富士見台高原 (51)

笹原で覆われた富士見台高原は、どこか独特の雰囲気を持っている。

191109 富士見台高原 (53)

ここは順光でカラマツの黄葉がひと際、きれいだった。

191109 富士見台高原 (54)

眺望がないという神坂山はスルーして、萬岳荘に下って、そのまま来た道を下山する。

191109 富士見台高原 (55)

シンボリックなモミ?(針葉樹は全然わからない…)とカラマツ。

191109 富士見台高原 (56)

下山路も快適な秋の小径。

191109 富士見台高原 (57)

帰りはブナコースに進路を取る。
ブナコースとカラマツコースの配置はこんな感じ(現地看板より)。

191109 富士見台高原 (59)

見上げたカラマツ黄葉。

191109 富士見台高原 (60)

ブナコースに入ると、名前のとおりブナの紅葉がいい。

191109 富士見台高原 (62)

陽の回りが正面からなので、何度も後ろを振り返りながら進む。

191109 富士見台高原 (63)

まさに錦色の森。
こんなに素晴らしい紅葉が待っているとは思っていなかったので、何度もため息。

191109 富士見台高原 (64)

足元は落ち葉でフカフカ

191109 富士見台高原 (65)

今シーズン最後の紅葉を噛みしめながら。

191109 富士見台高原 (66)

林道まで降りたら、あとは神坂神社まで1.5㎞ぐらい。

191109 富士見台高原 (67)

林道沿いの木々もしっかり色付いていたが、日が陰ってしまい残念。

191109 富士見台高原 (68)

山頂か2時間と少しで神坂神社の駐車場に帰還。

191109 富士見台高原 (69)

今回のコース、変化に富んでいてかなり楽しめた。
広葉樹とカラマツの紅葉が同時に楽しめたのが良かった。
山頂付近の笹原が広がる雰囲気も合わせて、次々と風景が展開するので、ぜひおすすめしたい。

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