(3/1)北八ヶ岳ロープウェイ → 縞枯山 → 白駒池 → 高見石小屋 泊
(3/2)高見石小屋 → 中山峠 → 天狗岳 → 渋ノ湯
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天狗岳に向かう朝、朝食の前に少しだけ高見石で朝の風景を。
東の空に残る三日月を眺めながら、高見石に登る。
夜から朝に向かうグラデーションが堪らない。
夜明け間近の深い森に浮かび上がる白駒池がいい感じ。
朝食の時間があるので、陽が昇ってくるのは待たずに小屋に戻る。
7:05 高見石小屋(2日目 出発)
朝食後、高見石小屋を出発。
今朝は完全な快晴で、いい一日になること間違いなし。
まずは中山に向かう。
大雪の後だったのでトレースがないことを覚悟していたが、しっかり付いていて助かる。
しばらくは、まだ陽の届かない森を進む。
1時間ほど歩くと樹林帯を抜けて、大きく視界が開ける。
斜面を登っていくと、いよいよ眺望タイムの開始。
横目に北アルプス方面の大パノラマが展開されていく。
大きな広場状になっている、中山の展望台に到着。
夏には露岩がゴロゴロとしているのだろう。
これから目指す天狗岳。
峻険な東天狗岳と穏やかな西天狗岳が対照的なピークを成している。
中山峠に向かって、やや高度を下げて行く。
正面には金峰山や甲武信ヶ岳などの奥秩父の山々。
樹林帯を進むと、いつの間にか西天狗岳が大きく迫っていた。
見晴らし台からは、双璧を成す東西の天狗岳をなかなかの迫力で望むことができた。
東天狗岳をアップで。
トレースが見えるので、登るルートを予習できる。
思った以上に、結構な急斜面のようだ。
8:45 中山峠
中山展望台から20分ちょっとで、十字路になっている中山峠に到着。
ここで渋の湯方面から登って来た登山者と合流するが、思ったほど人は多くない。
少し休憩して、この先の登りに備えて、ストックからピッケルに持ち替えた。
さて、気合を入れて行こう。
風も強くなく、コンディションは最高である。
木の枝には立派に成長した霧氷。
あの登りは流石にキツそうだ。
東天狗岳の斜面に取り付く。
ここからが頑張りどころ。
振り返れば北アルプスの眺望。
息を整えてゆっくりと。
雪が柔らかめで少し登りづらいが、ここはガシガシ行く。
御嶽山を眺めてながら少しブレイク。
黒百合ヒュッテからスリバチ池経由で来るルート(この時点ではトレースなし)と合流。
ここまで来れば急登は終わりで、山頂までもうひと踏ん張り。
東天狗岳直下の岩場を通過。
難しいところはない。
岩場を登り切れば、東天狗岳の頂上は目と鼻の先だ。
目映い光を浴びて、最後の一歩を。
9:55 東天狗岳・山頂
そして、東天狗岳に登頂。
中山峠からはちょうど1時間だった。
目の前に広がるのは南八ヶ岳の眺望。
険しい赤岳と阿弥陀岳。
硫黄岳の爆裂火口壁も迫力がある。
赤岳。
阿弥陀岳。
南八ヶ岳の右側には南アルプス。
鳳凰三山から、北岳、甲斐駒ヶ岳、仙丈ケ岳。
すぐ隣には、真っ白な西天狗岳。
その後ろには中央アルプスと乗鞍岳。
乗鞍岳。
そして、北アルプス方面。
穂高連峰から後立山連峰まで全部見えている。
近いところでは霧ヶ峰や蓼科山。
浅間山方面は霞みのような空気の層が蓋をしている感じ。
眼下には稲子岳の断崖。
それにしてもすごい眺望で、ちょっと感激してしまった。
見える範囲は全部、見えたのではないか。
じっくり眺望を楽しんだら、隣のピーク、西天狗岳に向かう。
この真っ白な稜線、堪らんな。
山頂直下は急登だが、距離は短いので、一気に登り切る。
20分掛からずに、西天狗岳に登頂。
見える景色はそれ程、変わらないが、しっかりと達成感あり。
大きな違いは西側の眺望が大きく開けていること。
ちょうど西天狗岳のピークで隠れていた御嶽山が見える。
その御嶽山を望遠で。
まだ少し噴煙が見える。
赤岳、中岳、阿弥陀岳の並び。
阿弥陀岳は赤岳から目指した時、下りで捻挫し、断念したことがあって未踏。
いつか登りに行かなければいけないと思っている。
八ヶ岳の空を飛行機雲が貫く。
少し休憩した後、東天狗岳に戻る。
鞍部はかなりの積雪量だった。
すれ違いでトレースを外れたら、腰まで沈み、脱出に苦労した…。
これだけ天気のいい週末、続々と登山者が登って来ているのだろう。
東天狗岳のピークはかなり賑わっているようだ。
西天狗岳に登り返してから下山に掛かる。
トラーバース区間はすれ違いに注意しながら。
下山はスリバチ池経由も考えたが、トレースが薄そうだったので、そのまま中山峠まで戻る。
下りも北アルプスの大パノラマを楽しみながら。
天狗岳を振り返って。
西天狗岳から1時間で黒百合ヒュッテまで下って来た。
たくさんの人が休憩していたが、今晩はかなり混むことになるんだろう。
やっぱり平日の小屋泊は最高。
昼休憩の後、渋の湯に下る。
適度なモフモフ道が続き、疲れてきた足には優しい。
沢に掛かった橋を渡れば渋の湯。
黒百合ヒュッテから1時間10分で、順調な下山だった。
茅野行きのバスの発車時刻(14:55)まで30分ぐらいなので、温泉は入らず。
日向でアイゼンなどを乾かしながらバスを待つ。
バス乗車は10名程度だったか。
昨晩、同宿だった人と再会して、楽しく話をしながら茅野駅へ戻って、山行終了。
今回はとにかくタイミングが幸運だった。
直前の降雪に、天狗岳での晴天。
まだまっさらな新雪を堪能できて、顔がにやけっぱなしの山行となった。(End)